2023.03.20
持ち帰りケーキの秘密教えます!包み紙がケーキを支える影の立役者?
コラムの執筆。人生初の経験に戸惑いを覚えながら題材を探し続けて早数日。ついに何も思い浮かばないまま迎えた休日に、某駅構内にあるケーキ屋のあまおうフェアが目に入り、気分転換もかねて普段は食べないあまおうのニボーズを購入。
早速家に帰りいざ実食といったところ、そこにはふんわりとした生地とクリームの上に、大振りなあまおうが贅沢に盛り付けられたニボーズが。食べた感想としては、見た目以上にあまおうがボリューミーで、ふんわりとした生地とクリームが、さらにあまおうの存在感を引き立てている、非常に満足のいく逸品でした。
完食していざ片付けといったところで、そこにはケーキがくっついたり崩れたりしないように底に敷いてある紙が一枚。
ここでコラムの題材に悩んでいた私に一筋の光明が差してきました。
「そうだ、これでコラムを書こう。」
ということで長い前置きはさておき、今回は”これも包み紙!?”なケーキの底に付いているアレについてのコラムを書きます。
1.身近の意外な包む紙
皆様が普段包み紙といって真っ先にイメージをするものといえば、デパートやお土産屋でものを買った際に、外装をきれいに包んでくれている紙だと思います。ですが、包み紙というのは実は様々な種類のものが身近にあります。そんな身近にある包装み紙の一つが、ケーキの底に付いている紙です。
ケーキの底に付いている紙は食品包装の包む紙としてジャンル分けされています。これを聞いた皆様は、「ケーキの底に付いているやつって、私のイメージをする紙とは全然違う」「ケーキなんて水分や油がいっぱいあるから、紙なんかで包んだらボロボロになって食べられたものじゃない」と思われます。これらの疑問を持たれるのはもっともです。ですが、紙というものはそれこそ数えきれない種類のものがあり、そんな数多ある紙の1ジャンルに「機能紙」(オリジナル包装紙製作所/用紙/③機能紙)
https://housoushi.tokyo-usugami-p.jp/paper.html
と呼ばれるものがその疑問を解決します。
2.実は水や油に強い包装紙(機能紙)
「機能紙」というのは読んで字のごとく、「ある特定の機能を持たせた紙」のことを指します。その機能も1種類や2種類ではなく様々な種類があり、例を挙げると「耐水」「耐油」「耐熱」「吸水」「防滑」といった機能があります(下記コラムでも詳しく説明してます)
オリジナル包装紙を作成したい方必見!!! 大注目の包装紙サンプル帳のご紹介 | オリジナル包装紙製作所(新しいタブで開く)
先ほどの疑問に対して勘の鋭い方ならすでに気づいている方もいると思いますが、カップケーキに使われている包み紙には、この「耐水」「耐油」の機能を持った機能紙が使われているのです。そんな2つの機能を持った紙は「耐水耐油紙」と呼ばれていて、そのうちの1つ「パーチメント紙」がカップケーキの包む紙として使われています。
「パーチメント紙」は高い耐水性、耐油性を持っており、ケーキのほかにもバター、チーズ、肉類の包装にも用いられています。この高い耐水性、耐油性の秘密は製造方法にあり、紙に化学処理をしてドロドロに溶かし、その後ぎゅっと密度を高めることでこの2つの機能を持たせています。このように製造方法が普通の紙にひと手間加わっているから、皆様が普段見る紙とはだいぶ違った見た目や手触りになっているのです。ちなみに「パーチメント」という特徴的な名前の語源は、羊皮紙(parchment)に似ているところから来ています。
紙といえば”水や油で濡れたらだめになる”というイメージがありますが、その弱点に対して強い紙があるなんて、紙は非常に奥深いですよね。
(写真・文 中西裕基)
プロフィール 中西裕基
デジタルに強いと目される平成生まれのルーキー。
印刷営業は覚えるのに3年はかかるところ、わずか1年足らずでマスターする弊社の逸材。
大学の学部を成績優秀者として表彰されて卒業していることも頷ける。
齋藤マネージャーの一番弟子でもあり、漫画「進撃の巨人」を愛読する巨人(高身長)でもある。